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笹幸恵
2018.11.28 02:39日々の出来事

『新潮45』はつぶれて当然?

倉持師範のブログを拝読。
人権とか自然権とか、私は全然わからないので、
ぜひ次回道場でご意見をお願いします!

皆さん、申込締切は今日ですよ!
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さて、移民問題や人権については当日の議論のテーマとして、
ちょっとひっかかったので、これだけ書かせてください。

『新潮45』の問題について。

「あれは表現の自由ではない、営業の自由だ。
営業利益を追求して誰かの人権を傷つけたら廃業は当然」
「新潮45が売り上げのためだけにあんな差別的な特集
組んでるのが許されるわけないでしょう」

私は『新潮45』にとてもお世話になったけど、
路線が変わってからは編集担当者にクレームもつけたし、
ブログでも掲載記事を批判したりした。
内部事情もそれなりに知って、休刊とわかったときは
「やっぱり、そうか・・・」と思ったけれど、
それでもやはり『新潮45』がつぶれて当然、とは思いません。
「あんな差別的な特集」って言うけれど、
そして確かに朝日批判特集も小川記事も
ろくでもないと私も心底思うけれど、
新潮社で培われてきた論壇誌をひとつ失った損失は
計り知れないものがあると思います。
倉持師範の言葉を借りるなら、「表現の自由は
特別であり尊いし、特に守られるべきもの」だからです。
それを言う倉持師範が、なぜ「新潮45は許されない」と
言い切ってしまえるのか、わかりません。

また「被害者」もきめ細やかに見極めないと、
ポリコレによって無敵の権利主体に仕立て上げられるという言、
それはその通りと思います。
であるなら、なおさら、『新潮45』の被害者が誰なのか、
誰が何によってどう傷つけられたのか、
明確でなければなりません。
でないと、『新潮45』はつぶれて当然、という側こそが
無敵の権利主体になっているかもしれない。

そのことに、無自覚であってはならないと思います。

 

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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